11日(日本時間12日)、アメリカ・カリフォルニア州カーソンで行われたIBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦12回戦は、同級9位のマーロン・タパレス(29歳=フィリピン)が、10位の勅使河原弘晶(31歳=三迫)に2回6秒KO勝ちした。 悲願の世界挑戦を懸け、初めてアメリカのリングに立った勅使河原だが、夢は砕け散った。開始ゴングとともに左を突いて迫ったが、パンチは届かず、逆にタパレスが低い姿勢から放つ右フックを狙い撃たれる。初回残り30秒、タパレスが飛び込むようにして打った左ストレートをまともにもらい、続く右フックからのラッシュにコーナーで棒立ち。早くもレフェリーにカウントを取られた。
再開直後、タパレスの詰めは鋭かった。パワフルな右フックで勅使河原は崩れ落ち、立ったものの足元がよろめく。ここはゴングに救われたがダメージは深く、2回開始早々、タパレスの右フックで3度目のダウンを喫したところでレフェリーが試合を止めた(カリフォルニア州ルールはKO)。
元WBO世界バンタム級王者のタパレスは38戦35勝(18KO)3敗。2017年にはWBO世界スーパーバンタム級王座決定戦で大森将平(ウォズ)に11回TKO勝ちしたが、体重超過で王座は奪えず。2019年にはIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦で岩佐亮佑(セレス)に11回TKO負けしたが、今日の勝利で再び2階級制覇のチャンスをつかんだ。
勅使河原は27戦22勝(15KO)3敗2分。2017年から続けてきた連勝は10で止まった。リズムに乗る前に強打を食らい、立ち直る暇もなかった。